白鳳仏の前で、有安さんは手を合わせた。
「穏やかで、ずっと安心感を与えてくれる柔らかな表情が素敵です。どのような経緯で深大寺に伝わったのか。いろいろと想像をふくらませてしまいますね」。
深大寺といえば、江戸時代より門前に「深大寺そば」のお店が軒を連ね、今もその光景が有名だ。地元では、そばの栽培やそば打ちを通じて、深大寺そばを深く理解する「深大寺そば学院」も開かれる。深大寺の張堂完俊住職が、学院長を務める。
深大寺そばを食した有安さんに感想を聞くと、「ツルツルとしていて、のど越しが良かったです」と満足そうだった。
「門前にお店がたくさんあって、女子旅にぴったりのお寺ですね。女子にとって、ご飯屋さんが多いことは必須ですから」
(写真・有安杏果、文・平野圭祐)
※週刊朝日オンライン限定記事
《アクセス》
深大寺 東京都調布市深大寺元町5-15-1 042・486・5511 釈迦堂は拝観料300円。京王線調布駅からバスで「深大寺行き」15分。JR三鷹駅など、ほかの交通手段もある。詳しくは深大寺公式HP(https://www.jindaiji.or.jp/)で。
<文>
平野圭祐(ひらの・けいすけ)/1970年、京都市生まれ。毎日新聞社を経て、2004年、朝日新聞社入社。大阪本社社会部記者などの後、大阪企画事業部で「国宝 阿修羅展」「国宝 鳥獣戯画と高山寺」「運慶」をはじめとした展覧会を担当。現在、寺社文化財みらいセンター事務局長。著書に「京都水ものがたり―平安京1200年を歩く―」など。